やんばる沖縄研修レポート~2013~
■研修初日(11月22日)
沖縄研修初日です。夕方にはヤンバルクイナが鳴き、オリイオオコウモリも飛翔して幸先が良さそうです。早速やんばるの森へと夜間観察に向かいました。
車で林道を走行していると初めにヤンバルクイナを発見しました。
2mくらいの高さがある横枝で休んでいました。
捨てられたノネコに襲われる為、垂直に近い樹木で休む個体が生き残っているそうです。
▲ヤンバルクイナ
しばらくすると林道を横断しているリュウキュウアオヘビ遭遇しましたが、写真を撮る前に素早く逃げられました。
しかし、その後ヒメハブと遭遇しました。
ヒメハブは動きが遅く、温厚でとても観察しやすかったです。
▲ヒメハブ
しかも、このハブは黄色素欠乏なので色が普通より白く沖縄では銀ハブとも呼ばれているそうです。
▲本ハブ
▲銀ハブ
林道を走行しているだけで様々な生き物に出会えました。さすがやんばるの森です。
本日はおしまいかと思った矢先にリュウキュウオオコノハズクを発見しました。小さい体に大きな赤い目で見入ってしまいました。発見した場所は集落に近いので静かに見ていましたが、バードウォッチャーなどの素行が悪く地元の方との軋轢も多々あるみたいです。このように様々な生物を観察できるようにも環境はもちろん、地元の方に迷惑をかけないよう努めていく必要がありますね。
▲リュウキュウオオコノハズク
■研修二日日(11月23日)
なんと今日は台風の接近による影響で、沖縄の天気は不調でした。
▲辺戸岬(台風で大荒れ)
▲辺戸岬(通常)
雨が降ったので両生類をねらいに、またやんばるの森へと夜間観察に向かいました。
まず林道上にハナサキガエルがいました。茶色が強い個体が多く、まれに緑色が強いキレイな個体もいました。緑のハナサキガエルは人気があるそうです。
▲ハナサキガエル(茶色)
▲ハナサキガエル(緑色)
林道上にはたくさんのハナサキガエルがいたので潰さないように走行するのが大変でした。
まれにリュウキュウカジカガエルもいました。リュウキュウカジカガエルは本州のカジカガエルと違い、林道上などに出現する程に様々な場所に生息しているようです。
▲リュウキュウカジカガエル
沢があったのでハブに気をつけながら恐る恐る生き物を探してみました。
すると天然記念物であるリュウキュウヤマガメが石の上にぽつんといました
▲リュウキュウヤマガメ
沢沿いはいろいろ生息しているみたいで、バッタ類(リュウキュウサワマツムシなど)の鳴き声やカタツムリ類やカニ類などがいました。
▲オキナワミナミサワガニ
▲アオミオカタニシ
▲マダラコオロギ
さらに岩場をよくみるとクロイワトカゲモドキも発見できました。しかしそそくさと岩の隙間に逃げられ、ろくに観察ができず残念がっていると幼体が近くにいました。こちらは特に逃げる様子もなく(隠れているつもりかもしれないが)じっくり観察することができました。成体と違いストライプがカッコ良いです。
▲クロイワトカゲモドキ(幼体)
今日は台風でしたが満足して帰宅しました。
■研修三日日(11月24日)
やんばるは今日で去ります。
まだまだみれていないものが沢山あるので名残惜しいです。生物関係の人でなくとも沖縄の魅力にはまってしまう人々が沢山いる理由が分かりました。
最後にお出迎えしてくれたシリケンイモリです。
▲シリケンイモリ
長文の閲覧ありがとうございました。