奄美大島研修レポート~2014~
今年は南西諸島研修の第2弾として奄美大島に向かいました!
■研修初日
研修初日の午前中は飛行機移動となり、午後は宿泊先の古仁屋へ向かいました。
日の出ている時間帯は移動に費やしてしまったため、沖縄研修同様に本番は夕方からになりました。昼からポツポツと雨が降っていたため、生き物がいる気配がします。
夜間に車を走らせていると、早速カエルがでてきました。沖縄でもたくさん見たハナサキガエルの亜種「アマミハナサキガエル」です。「アマミアカガエル」も見ることが出来ました。
▲アマミハナサキガエル
▲アマミアカガエル
次に奄美の有名な生き物である「アマミノクロウサギ」を見ることが出来ました。アマミノクロウサギの動きは遅いのですが、道脇にいることが多いのですぐに藪の中に逃げていけいました。その先で「ケナガネズミ」も見ることができましたが、同様にすぐに藪の中に逃げて行きました。
林道を進んでいくと、車が通れない道があったので、歩いて進んでいきました。
林道脇の石をめくると、「アマミサソリモドキ」が出てきました。最初は珍しいと思いましたが、歩く先々にたくさんいて、個体数が多いのに驚かされました。
▲アマミサソリモドキ
この林道は生き物が多くて、「ミナミヤモリ」、「アマミナナフシ」もいました。
▲ミナミヤモリ
▲アマミナナフシ
沢沿いでは天然記念物である「アマミイシカワガエル」を確認しました。
日本一美しいカエルと言われるだけあり、色彩がきれいでした。沖縄のイシカワガエルとは色彩、斑紋の大きさなど相違があるそうですが、沖縄の個体を見たことがないので、見比べてみたいです。
▲アマミイシカワガエル
奄美の生き物を堪能して、初日は終了しました。
■研修二日日
鳥見をしようと思い、二日目は日の出前から出発しました。
奄美には見たこと無い鳥ばかりで驚きました。
「アマミヤマガラ」、「アマミシジュウカラ」、「アマミヒヨドリ」と、見たこと有るような無いような鳥を見ていたら、きれいなさえずりが聞こえてきました。
そこには「アカヒゲ」がいました。
▲アカヒゲ♀
▲アカヒゲ♂
最初に見た個体はメスでしたが、のちにオスも見ることができ、両方見ることができました。またアカヒゲはオスメスともさえずることを知りました。
さらに近くでは「カラスバト」が飛翔していました。
▲カラスバト
他にも「ルリカケス」、「オーストンオオアカゲラ」、「サシバ」を見ることができました。
▲ルリカケス
▲サシバ
本州では見られない鳥をたくさん見ることが出来ました。
午後からは奄美の施設見学を行います。
宇検村にある奄美大島開運酒造に向かいました。
そこでは「れんと」で有名な黒糖焼酎の製法を見学させていただきました。
▲奄美大島開運酒造
▲黒糖焼酎製法の見学風景
黒糖焼酎の製法を初めて見学しましたが、手間隙かけて美味しいものを作成して頂いていることを実感しました。
見学後には試飲もさせていただき、みな奄美の黒糖焼酎の虜になりました。
設立してからの年数は短いですが、働いている方々はとてもいい方たちで仕事に対する情熱を感じました。
奄美に来た際は是非見学し、ご賞味ください。
※試飲をしましたが、ハンドルキーパーは厳守しております。
休憩し、夕方にまた生き物探しに出発しました。
初日とは違う場所に向かいました。
今回の場所は水たまりや集水桝のような場所があり、「シリケンイモリ」の成体と幼体を見つけました。
▲シリケンイモリ幼体
▲シリケンイモリ成体
カエルもいないかと探していると皆が恐れる「ヒメハブ」がすぐそばにいました。
しかし、11月と気温も低いせいかそんなに動かずいました。
▲ヒメハブ
車を走らせていると「リュウキュウコノハズク」を見ることができました。
初日の森と違い、こちらは周りで『コホォコホォ』とよく鳴いていました。
▲リュウキュウコノハズク
この先では管理された草地があり、期待を胸に周りを探していました。
しばらくすると目の前を歩く鳥がいました。
主に奄美諸島でしか繁殖をしない「アマミヤマシギ」を見つけました。
▲アマミヤマシギ
本州のヤマシギと違い、草地をうろついてたので確認しやすい鳥でした。
帰りにアマミノクロウサギを見た場所にセンサーカメラを仕掛けました。センサーカメラの結果は最後のお楽しみしていてください。
■研修三日日(11月24日)
最終日となり経験にと住用にある道の駅でマングローブカヌーを体験しました。
最終日は天気がよくカヌー日和です。
簡単な説明を受けていざ出航していきます。
手慣れたスタッフのかたに案内されながらマングローブの中を進みました。
▲カヌー風景
▲マングローブ内でのカヌー
森林の中で行うカヌーはとても気持ちがよく日頃の疲れをリフレッシュできました。
今回の研修はこれで終了となりました。
研修中はマングースを見ることはありませんでした。
林道ではマングース用トラップがところどころに設置してありました。
トラップは在来の生物に配慮したトラップを仕掛けており、ルリカケスやアマミトゲネズミなどを捕獲しない構造になっております。
マングースバスターズの方々の活躍により少しずつアマミノクロウサギなどの在来種が増えているようです。
3日間と短い期間でしたが、山から海まで多数の生き物に出会えました。
このような多様性にあふれる日本を少しでも維持できればと感じました。
奄美に来られた際は飛ばし過ぎに注意しましょう!
▲飛び出し注意看板
長文の閲覧ありがとうございました。
☆次回の研修はどこに行くのでしょうか。